医師紹介・診療内容

ようこそ内海メンタルクリニックのホームページへ
内海メンタルクリニックでは、気分や不安、不眠などの症状のために失われてしまった生活や仕事、人生のバランスを患者様御自身の手に取り戻していただくためのお手伝いを致しており、職場やご家庭での適応に困難を抱えておられる方々、うつ病、双極性障害(躁うつ病)、適応障害、PTSD、パニック症や社交不安症、発達障害の傾向などでお悩みの方々に数多くご来院いただいております。

初診時にしっかりとお話を伺い、病状とその経過、症状による生活上の困りごとなどを確認したうえで治療の目標について話し合いを致します。そのうえで、目標達成に役立つ方法を精神科薬物療法、和漢医学(漢方薬)、心理療法として認知行動療法や第3世代行動療法のひとつであるACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー、マインドフルネスを含む)などの中から選択し、提案致します。

当クリニックでは、丁寧な通院治療による症状改善を目指して努力しておりますが、うつ状態の検査、治療、リハビリテーションに特化した全個室の開放病棟であるリワーク病棟「六甲」を有する有馬病院とも連携しており、気分症状が重い場合や環境を変えての休養が必要な場合には同院での入院治療を手配することも可能です。

患者様に対する尊敬の念や患者様ご自身の価値観を大切にした治療・支援によって精神的苦痛や生活上の困難を軽減し、患者様に人生のバランスを取り戻していただけるよう、私達は今後も努力して参ります。

内海メンタルクリニック院長 高橋良斉

略 歴
1993年、滋賀医科大学医学部を卒業し、滋賀医科大学付属病院精神科などに勤務。
2003年より奈良県立医科大学精神科助手、カナダMcGill大学Douglas病院研究所博士研究員、奈良県精神保健福祉センター所長などを経て、2016年より医療法人内海慈仁会 有馬病院に勤務。2017年4月より医療法人内海慈仁会 内海メンタルクリニック院長に就任。
資格・所属学会・役職等
  • 医学博士、精神保健指定医、日本医師会認定産業医
  • 日本精神神経学会専門医・指導医
  • 日本うつ病学会 双極性障害委員会フェロー
  • 日本不安症学会 評議員
  • 日本認知療法・認知行動療法学会 幹事
  • 日本認知・行動療法学会 認定スーパーバイザー、認知行動療法師
  • 日本精神科産業医協会
  • 奈良県警 犯罪被害者支援アドバイザー
著書・共著
  • 精神科ナースのアセスメント&プランニングbooks うつ病・双極性障害の看護ケア
  • 「うつ」と上手につきあう心理学
  • 脳とこころのプライマリケア
  • パニック障害 病態から治療まで
  • 教師とスクールカウンセラーでつくるストレスマネジメント教育 など

医師紹介

  • 髙橋良斉医師  院長
  • 井上和臣医師  名誉院長
  • 内海浩彦医師  医療法人内海慈仁会理事長
  • 川嶋祥樹医師  医療法人内海慈仁会 有馬病院院長
  • 辻下洋介医師  医療法人内海慈仁会 有馬病院
  • 内海弘一郎医師

うつ病を正しく知りましょう

「うつ状態」とは?

次のような状態に心当たりはありませんか?

  • 寝つきが悪い、または朝早く目が覚める
  • 夜中に目が覚めると、もう一度寝つくことが難しい
  • 思っているよりも長く寝すぎる
  • 普段より食べる量がかなり減っている、または増えている
  • 最近、退体重が数キロ単位で減った、または増えた
  • とにかく悲しい気持ちが続く
  • これまで楽しめていた事への興味が全くない
  • ものごとに集中できなかったり、決断できなかったりする
  • 自分の欠点について、いつも自分を責める
  • 日常の活動をやり始めたり、続けたりするエネルギーがない
  • イライラ、ソワソワして落ち着かない
  • 自殺や死についての考えが頭から離れない
「ゆううつ」や「気分の落ち込み」は誰にでも起きることがありますが、上記のいくつかが当てはまる状態が2週間以上続き、生活や仕事に差し障りがある場合には「支援や治療が必要な抑うつ状態」である可能性があります。

「うつ状態」はどのような時に起き、どのように治療するのでしょうか

「うつ状態」とは発熱などと同じ「症状を表す言葉」であって、病名ではありません。発熱の原因がたくさんあるのと同様、うつ状態が生じる原因もたくさんあります。
身体の病気の症状のひとつとして
甲状腺疾患をはじめとする内分泌系の身体しっかんによってうつ状態が起きることがあります。
このような時には身体疾患の治療が優先されます。
お薬の副作用や飲酒の弊害として
インターフェロン製剤、副腎皮質ステロイド薬、経口避妊薬、一部の高血圧治療薬など、治療薬の副作用としてうつ状態が生じることがあります。このような時には、原因となったお薬の中止や変更が優先されます。
また、飲酒習慣によってはアルコールの影響としてうつ状態が生じることがあり、注意が必要です。
ストレスに対する反応として
過労、ご家庭の経済問題、対人関係や家族関係の問題など、心理的な負担が非常に強い状態が長引くと、その状態に対する反応としてうつ状態が起きることがあります。 

特に、不安になる体験を避けるために考え続けたり、実際に体験を避け続けてしまったりしていると、ストレスによる影響をより強く受けます。
このような時にはストレス因を取り除いたり、ストレス刺激や不安への対処法を身につけたりすることが大切ですが、うつ状態が重い場合には「うつ病」に準じた薬物療法を併用します。

また、コミュニケーションが苦手、大勢の人達といることが苦手、場の空気を読むことが苦手、集中を続けることが苦手など、ご本人の特性も影響してストレス状態が長引くこともあります。このような場合には心理検査などによって特性を理解し、その特性に合わせた支援を検討します。

「双極性障害(躁うつ病)」の症状として
うつ状態の他に、その患者様の普段の状態とは明らかに異なる程度に気分が高揚したり、活動的になったりする時期が続く「躁状態」が生じる病気を「躁うつ病」と呼びます。 

現在がうつ状態であっても、過去に一度でも躁状態が起きていれば診断は「双極性障害」となり、うつ病とは異なる薬物療法(気分安定薬など)が必要となります。このため、うつ状態の有無だけではなく、これまでに躁状態がなかったかを確認することが大切です。

また、うつ状態であるのにイライラが強く動き回ったり、人や物に当たるような攻撃的な行動が出てしまう状態を混合状態と呼び、双極性障害に準じた治療をおこなう場合があります。

「うつ病」の症状として
きっかけなくうつ状態が起きた時や、ストレスが原因であっても重症化したうつ状態などで、過去に躁状態がない場合には「うつ病」と診断します。十分な休養と睡眠を取ることを心がけ、抗うつ薬による薬物療法を行なうことが大切です。症状や経過によっては心理療法を併用することがあります。
「不安症など」に併存する抑うつ状態
他者からの注目を浴びる場面での行動が困難な社交不安症、きっかけなく始まる突然の過呼吸、窒息感、死への恐怖などに苦しめられるパニック症、過去の災害、事故、事件の被害に関する記憶が原因となる心的外傷後ストレス障害など、不安を主とする疾患の経過中にうつ状態が生じることがあります。薬物療法や心理療法により不安障害の治療を中心に治療を行います。
その他
認知症の症状のひとつとして、あるいは、認知症の影響を受けた心理状態のひとつとして、抑うつ状態が生じることがあり、鑑別が必要となることがあります。
また、幻覚や妄想などの精神症状と併せて抑うつ状態が生じることがあります。

治療のために大切なこと

うつ状態の治療には、うつ状態の種類や重症度を特定し、適切な治療法を選択することが欠かせません。治療には各種の薬物療法、各種の心理療法、リハビリテーションとしての作業療法などがあります。しかし、ある一つの治療法がどんな場合にもよい治療であるわけではなく、病状や重症度、発症の誘因・背景によって優先される治療法は異なります。適切な治療を選択するために、正確な診断はもちろんのこと、患者様の苦痛や困難の背景を理解することが大切です。
心理療法について内海メンタルクリニックでは、通常の医師診察をおこなったうえで、臨床心理士による心理カウンセリングとして実施致します(別途、予約料を申し受けます)。
※2023年10月現在、お申し込み多数のため予約が大変取りにくくなっております。心理カウンセリングをご希望の方は予約状況を事前にご確認ください。